クラウドファンディングによる山小屋支援について

先日よりホームページやFacebookにてお伝えしております通り、新型コロナウィルス感染防止の為、2020年の営業は休止する予定となっております。
宿泊及び売店、テント場についても利用不可となります。
池ノ平小屋の利用を予定していた方には大変申し訳ありませんが、計画の変更をお願い致します。

⇧ 小屋開け間もない池ノ平小屋


営業を休止すると言いましても、小屋の風通しや修繕作業等は例年通り必要になる為、スタッフが交代で小屋に滞在する事になります。
スタッフの食料や燃料、修繕資材の購入費など、営業しなくても経費は掛かるものです。

特に今期からは荷上げヘリが飛ばなくなってしまった為、空輸による物資輸送なしで営業する体制へと急ぎ転換していく必要があり、新たな出費も生まれている状況です。
営業収益なしにこれらの出費を賄っていくのは、文字通り苦境に立たされていると言った状況でした。

そんなところにクラウドファンディングによる山小屋支援のお声が掛かり、たくさんの方が支援下さっている事を知り、たいへん感激致しました。
ご支援下さっている皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。


上記の記事を見られた方から、応援の連絡をいただいたり、直接ご支援いただくなど、たくさんの方が山を愛し、山小屋を愛して下さっている事を実感し、大きな力をいただいております。

この基金をもとに、国立公園使用料などの各種支払い、小屋の修繕、資材購入、山域の維持管理などを行って参ります。


池ノ平小屋の立つ場所は北アルプスの中でも特に積雪量が多い山域にあり、稜線に立つ小屋でありながら厳冬期には屋根の上に4メートルを超す雪が積もっていると言われます。

雪の対策として小屋閉め時にサポートの柱を立て、窓や戸には雪囲いを行っているものの、年によっては雪の圧力に負けて扉が破壊されてしまったり、屋根を支える母屋や桁が割れてしまったりと、小屋を倒壊から守るのは容易ではありません。

⇧2018年は例年より雪が多く、機械室の入り口の雪囲いが壊されてしまいました。

⇧ 更に母屋と桁が雪の圧力で割れてしまい、トタン屋根が凹んでしまいました。


昨年は大きな雪の被害は無かったものの、小屋の南側を護っている石垣が数年前より徐々に崩れてきて、小屋の壁に寄り掛かる状態になってきてしまいました。

昨年秋の大雨(台風19号)により、石垣内部の土が流れ出て穴が開いてしまい、やむを得ず石垣を取り壊すことに・・・

台風による強烈な南風から小屋を護るため、今年はこの石垣の修繕が必要になります。
ほぼ全てを人力でやる必要がありますので、それなりの期間と体力が必要となり、当然食料や燃料も消費します。

今回頂戴する基金を有効活用し、2021年の夏に気持ちよくご利用いただけるよう、スタッフ一同がんばって参ります。

ヤマップさんのクラウドファンディングは既に終了しておりますが、山渓さんのクラウドファンディングはまだ継続しております。

引き続きご支援のほど、宜しくお願い致します。

北アルプス 奥劔 池ノ平小屋 公式ホームページ

北アルプス 奥劔 池ノ平小屋 公式ホームページ

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